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にじいろ薬局 中耳炎
更新日:2022年11月01日
11月になり、各地から紅葉の便りが聞かれるようになりました。紅葉といえばカエデの紅葉を思い浮かべる方も多いと思いますが、優しい赤に染まるサクラ、鮮やかな赤のナンキンハゼと、種類によって色も様々です。そんな色の違いを楽しみながらのお散歩も楽しいかもしれませんね。
今月は中耳炎についてです。
鼓膜の奥の中耳で炎症を起こしたものが「中耳炎」です。
いろいろな中耳炎がありますが、その中でも最も多く、一般的に中耳炎と言われているのが急性中耳炎です。鼻の細菌やウィルスが、鼻の奥から中耳につながる耳管(じかん)を通って中耳に入り、炎症を引き起こします。耳に激しい痛みがあり、聞こえも悪くなり耳がつまる感じがします。中耳には膿がたまり、症状が進むと鼓膜が破れて耳から膿が出てくることがあります。乳児では痛みを訴えられないので、機嫌が悪くぐずったりします。鼓膜は赤く腫れ上がります。抗菌薬の内服や耳の処置、必要に応じて鼓膜を切開して中の膿を出して治療します。
痛みのない中耳炎もあります。急性中耳炎の後などに鼓膜の内側に貯留液が残り、その結果鼓膜が動きにくくなり聞こえが悪くなる滲出性中耳炎です。子供は順応性が高いため聞こえの悪さに気づかないことがありますので注意が必要です。検査で聴力や鼓膜の動きを調べることにより確認できます。治療は鼻から耳に空気を送る耳管通気(じかんつうき)という処置をしたり、鼓膜を切開して中の滲出液を出したりします。治療には時間がかかる場合も多いので、医師と相談しながら根気強く通院しましょう。症状を繰り返すときには鼓膜にチューブを入れる手術をすることもあります。
急性中耳炎や滲出性中耳炎は治らないと慢性中耳炎などに移行し、手術が必要になることがあります。中耳炎は耳鼻咽喉科医師のもとでしっかり治しましょう。
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会 (jibika.or.jp)ホームページより