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中野店ブログ 薬 よもやま話 2

更新日:2022年02月07日

今回は、アスピリンについての話題です。

アスピリンは解熱鎮痛薬の一つで、熱を下げたり、痛みを抑える働きがあります。また、小用量では心筋梗塞、脳梗塞の治療に使用されます。

ヤナギの樹皮からアスピリン

ヤナギの樹皮は古代ギリシャ時代から、痛風・神経痛などに使われてきました。紀元前のギリシャの医師、ヒポクラテスはヤナギの樹皮を鎮痛・解熱に使っていたと伝えられています。

日本でも、ヤナギは鎮痛作用があり、歯痛に効果があると考えられ、つまようじとして使われていました。

1763年、イギリスの神父E.ストーンはヤナギの樹皮の抽出エキスが、悪寒・発熱・腫脹などに強い効果があることを発見し、ヤナギの学名サリュックに因みサリシンと名付けました。1838年にはサリシンを分解してサリチル酸が得られることも判明しました。

サリチル酸はリウマチの治療などに使用されていましたが、苦みが強く、胃腸障害などの副作用もありました。ドイツの科学者F.ホフマンはリウマチを患う父をサリチル酸の副作用から救うべく開発に没頭し、1897年に副作用の少ないアセチルサリチル酸(アスピリン)を合成することに成功しました。

近代の薬の開発には、このような副作用を減らし、効果を高めていくような研究が行われていました。

「中外製薬」

 

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