NEWS & BLOG
新着情報

水足店ブログ 嚥下① 嚥下とは? / 嚥下障害とは?

更新日:2022年07月01日

嚥下とは?

私たちがものを食べるときには、まず食べ物を認識して、それを口のなかへと運び、歯で噛み砕いてから、舌と唾液でかたまりにして飲み込んでいます。

この過程のうち、食べ物を飲み込んで胃に送るまでの動作のことを「嚥下」といいます。

嚥下を行うとき、私たちは普段はそれを意識することはありません。ただ、食べるという動作のひとつとしてごく自然に行っているだけです。

しかし、じつは嚥下のメカニズムはとても複雑な過程を経ています。そして、これがうまく機能しないと、私たちはものを食べたり飲み込んだりすることが、うまくできなくなってしまうのです。

嚥下障害とは?

嚥下の機能がはたらかず、食べ物をうまく飲み込むことができない状態のことを「嚥下障害」といいます。

嚥下障害になると、食べ物がのどや胸につかえて、むせたり、声がかれたりします。ほかにも、食べ物が口からこぼれたり、口のなかやのどに残ってしまったり、食事がスムーズに行えなくなってしまいます。

気道を閉じることができずに、飲み込んだ食べ物が気管や肺に入り込んでしまう「誤嚥」を起こすこともあります。誤嚥では、窒息など命にかかわるケースもあるので注意が必要です。

このような嚥下障害は、高齢者や体が衰弱した人、また脳卒中になった人の後遺症としても多く見られます。

嚥下障害は体にどんな影響を与えるのか

嚥下障害になると、思うように食事を進めることができません。そのため、途中で疲れてしまい、食べきれないことが多くなります。

また、飲み込みにくい食事を避けるようになり、噛まなくてもよいような軟らかい食品ばかりを好むようになります。

このような偏食によって、栄養失調となることもあるので注意が必要です。水分も避けるようになるので、いつのまにか水分不足になっていることもあります。

肺炎を起こす原因にもなる!

もうひとつ、嚥下障害で気をつけなければいけないのが誤嚥性肺炎です。これは、誤嚥した食べ物に細菌が繁殖して、肺で炎症を起こす病気です。

高齢になると、むせて吐き出す反射機能も弱くなるため、このような誤嚥性肺炎のリスクが高まってしまいます。また、通常の肺炎のようにせきがや高熱、痰が出るといった症状も見られないため、本人も周囲もまったく気づかないケースもよくあります。

さらに、食事中以外にも、食後の胃からの逆流物や、睡眠中の唾液によっても誤嚥性肺炎は起こりえます。

食事で疲れやすい、普段から元気がない、ぼんやりしている、といった様子が見られたときは注意が必要です。

 

次回は、原因、診断、治療法などをご紹介します。

この記事をSNSでシェアする